がん、うつ病、肥満…
腸は免疫細胞や自律神経をコントロールしていることが、だんだんとわかってきています。腸内環境の不調はさまざまな病気と症状になっていく可能性があります。ガンやうつ病、肥満なども腸が関係してなっていることがあります。
悪玉菌による発ガン性物質が原因の大腸ガン
大腸ガンの増加の背景にあるのは、食の欧米化が進んだというのはみなさん知っているはずで、肉中心の高カロリーで野菜の少ない食生活が続いていくと、腸内環境は悪玉菌が優勢になり、発ガン性物質を発生させ、大腸ガンのリスクが高くなっていきます。
運動不足や飲酒量の増加なども大腸ガンの原因になってもいます。
うつ病
神経伝達物質を作るのも腸で、セロトニンやドーパミンなどの神経伝達物質がうまく機能してないと、うつ状態になっていくと言われております。それらの物質を合成して作り出して、脳に送るのも腸内細菌ということもわかってきています。なので、腸内環境を良好に保つことで、うつ症状が改善されていく可能性があります。
※ 神経伝達物質を作るビタミン類
・ セロトニンを作るために必要なのが、ビタミンル類で、このビタミン類を合成するのは腸内細菌の役目です。善玉菌が少ないと、セロトニンを作ることができません。
太る体質は腸内細菌が関係している?肥満
肥満の原因は食べ過ぎと運動不足によるものですが、太った人は善玉菌より、悪玉菌の数が多くなっており、腸内細菌が体質に関係することが分かってきました。
肥満は腸内細菌がコントロールしていると言われてきています、善玉菌が増える食事改善をすることによって、痩せ体質になれる可能性があります。
※ 肥満の元の腸内細菌“ファーミキューテス類”
肥満型の腸内細菌にはファーミキューテス類、痩せ型の腸内細菌にはバクテロイデーテ類という腸内細菌が多いと分かってきています。
肥満の人を食事制限で減量させるとバクテロイデーテス菌類が増えて、ファーミキューテデス類が減少したということも言われています。
悪玉菌が多いとなる可能性になる病気
・ 糖尿病
血中のブドウ糖が上手く処理できず、血糖値が高い状態が続く生活習慣病の一つです。その原因も腸内細菌によって糖尿病になっていることがわかってきています。
・ アレルギー症状
アレルギー疾患は免疫の過剰反応で起こります。腸内環境を調えることで、花粉症、アトピー性皮膚炎の改善につながります。
・ 認知症
認知症患者の腸内には、悪玉菌が多いと言われています。細菌の出す毒素や有害物質が血管を通して脳などにも送られていき、それが蓄積することによってなる可能性があります。
・ インフルエンザ
よい菌を積極的に食べることでインフルエンザ予防につながります。免疫に関係するNK細胞の活性が上がるためと言われています。