食べ物がたどっていく消化器官について。
わたし達の身体は60兆個くらいの細胞でつくられていて、その細胞は、タンパク質、脂質、ミネラル、炭水化物、水からできています。
これらの細胞は食べ物から摂取する栄養素によって常に作り変えられていますし、身体を動かすためにはこれらの栄養素をエネルギーとして使います。
その栄養素は腸によって吸収されるのですが、それまでの間にどうのような流れで消化、吸収をされているか書いていこうと思います。
入り口から出口までの食べ物の流れ
簡単に言うと、口から肛門までは一つの管で繋がっています。その中で、
口、食道、胃、小腸、大腸までを消化管といい、口から肛門までの消化管は、
約9メートルの長さで人の身体に収まってます。
食べ物は消化管を通過する間に、徐々に小さい分子に分解されていき、腸内で必要なものを吸収し、不要なものは便として排泄されます。
私たちが口で食べたものは飲み込みやすいように歯に噛み砕かれ、唾液と混ざるのですが、飲み込みやすい状態にするだけでなく、この唾液には消化酵素で炭水化物が分解されて、胃や腸が消化・吸収をしやすい形にもするのが役割です。
・ 胃
口から入った食べ物は食道を通過し、1分くらいで胃袋の中に入ります。
食べ物が胃袋に入ったら、胃壁から胃液を出して、消化がはじまります。
消化にかかる時間は、ごはんや麺類が2時間、肉類でも3~4時間ほど。
空腹時は小さくしぼんでいる胃袋も、満腹になると1.5リットルまで溜め込むことができます。
胃袋の中の胃酸で消化された食べ物はおかゆくらいまでに溶けて少しずつ、胃と腸を繋がる十二指腸という小腸の入り口に運ばれていきます。
・ 小腸
小腸は、十二指腸・空腸・回腸と呼ばれている部分があって、
十二指腸は胃と腸を繋ぐ消化管、空調は小腸の管、回腸が小腸と大腸を繋げる大腸への入り口になってます。
小腸は全長6~7mあって、消化管が9mあるとすると、大半を占めてます。
あと、食べた物の最終の消化と吸収はほとんどがここで行われるため、重要な部分になります。
十二指腸小腸に入るあたりに総胆管・すい管とも繋がっていて、胃から送られた消化されている物は、すい液と胆汁と混ぜられて小腸へと入っていきます。
すい臓からでるすい液はたんぱく質・でんぷん・脂質を分解し、肝臓から分泌される胆汁は脂肪と結合して脂肪の吸収を助けます。
栄養素が小腸の中でどのように吸収されるかというと、小腸の内側の粘膜には腸絨毛という突起物が生えていて、この腸絨毛の内部はリンパ管や毛細血管が繋がっていて、栄養素はここを通って体内に吸収され、一度、肝臓に蓄えわれてから再構成されて全身へと送られます。
・ 大腸
大腸は、盲腸、結腸、直腸に分かれています。小腸より太くて長さ1.5メートル位です。
小腸になる腸絨毛はなくて、小腸で吸収された残りのカスの水分を吸収していくことによって、程よい固さの便を作る加工工場になっています。
■ 腸内細菌の活躍の場所
小腸で消化・吸収しきれなかった未消化の成分は腸内細菌によって分解されます。
この分解される時に様々な物質を作り出してくれて、その物質を健康に役立つものに変えてくれます。
短鎖脂肪酸もそのひとつです。
腸内細菌が分解して作ってくれる物質はまだまだ解明されていない部分もありそうなので、健康の重要な役目があると思ってます。
腸は24時間ずっと動いている器官で、心臓に続く、臓器の中では働き者として私たちの肉体を支えてくれている器官なのです。
なので、この器官の動きが鈍くなったときは私たちの身体にも悪影響が出てしまうのが、私の考えでもあります。